Ikimono Dayori sono75
横沢入 生物季節(チョウ類編)
秋(9・10月) Page2
ヒョウモンチョウの仲間以外では、アゲハ、キアゲハ、モンシロチョウ、モンキチョウ、キタテハ、アカタテハ、ヒメアカタテハなども吸蜜しているところをよく見かけます。
モンシロチョウは、日本全土に分布し、普通に観察できるチョウですが、横沢入ではあまり多くありません。畑でアブラナ科の野菜を栽培するようになってから、個体数が多くなりました。
キアゲハ
モンシロチョウ ♂
モンキチョウ
アカタテハ
ヒメアカタテハ
秋期に多く目にするのはヒョウモンチョウの仲間だけではありません。
シジミチョウの仲間のムラサキシジミ、ムラサキツバメ、ウラナミシジミ、ウラギンシジミ、ジャノメチョウ科のクロコノマチョウ、セセリチョウ科のイチモンジセセリも秋期に個体数が多くなるチョウです。
ムラサキシジミとムラサキツバメはブナ科植物(アラカシ・シラカシ・コナラなど)林縁で見かけることが多く、ムラサキシジミは比較的普通ですが、ムラサキツバメは稀で、おそらく横沢入以外で発生した個体が飛来するものと思われます。
ムラサキツバメはムラサキシジミより大きく後翅に尾状突起があることで区別できます。
両種とも成虫で越冬します ウラナミシジミは、気温の上昇とともに越冬できる暖地から世代を繰り返しながら、非越冬地へ移動する習性を持っており、横沢入には秋期に姿を表しますが越冬できずに死んでしまいます。
ウラギンシジミは通常年2回発生し初夏〜秋期に姿を表しますが、成虫で越冬するため越冬成虫した個体は春期でも観察できます。
翅裏面が銀色で、表面は雄が橙色斑、雌が白色斑となる特徴的なチョウです。
イチモンジセセリは、ウラナミシジミと同じように移動力を持ち、横沢入では初夏から姿を見ることができますが、秋期に個体数が最も多くなります。
後翅裏面の白色斑が一列に並ぶことで、他種と区別できます。
ムラサキシジミ ♂
ムラサキツバメ
ウラナミシジミ
ウラギンシジミ ♂
ウラギンシジミ ♀
クロコノマチョウ
イチモンジセセリ
アゲハ(ナミアゲハ) ♀