Ikimono Dayori sono75
横沢入 生物季節(チョウ類編)
秋(9・10月) Page1
里は収穫祭の季節。氏子中が忌竹作りに精を出し、祭りが近いことを知らせてくれます。
秋の横沢入は、休耕田の湿地に広がるミゾソバーツリフネソウ群落は花盛りを迎えています。
谷津田は黄金色に輝き、稲刈りも始まっています。
秋の陽射しに路傍のススキやチカラシバが輝き、畦道にヒガンバナが開花します。
秋の横沢入
湿性草地一面に開花するミゾソバやツリフネソウなどに吸蜜に訪れ、優雅な飛翔を楽しませてくれるのはアサギマダラです。
アサギマダラは多化性で、関東では2〜3回発生しているものと考えられますが、横沢入においては秋期に観察することができ、秋期を代表するチョウの一種です。
アサギマダラ ♂
路傍にアザミ類などの草花が咲くころになると、ヒョウモンチョウの仲間が目立つようになります。
横沢入で観察できる主なヒョウモンチョウは、オオウラギンスジヒョウモン、メスグロヒョウモン、クモガタヒョウモン、ミドリヒョウモン、ツマグロヒョウモンの5種です。
ツマグロヒョウモンを除く4種は年1回5月下旬〜6月下旬に羽化しますが、夏期には一時休眠し秋に再び出現します。
ツマグロヒョウモンは多化性で4月下旬〜11月上旬まで観察することができます。
ツマグロヒョウモンは、近年急激に北に向かって分布域を拡大している種で、横沢入において最も普通に観察することができるヒョウモンチョウです。
オオウラギンスジヒョウモン ♀
メスグロヒョウモン ♀
クモガタヒョウモン ♂
クモガタヒョウモン ♀
ミドリヒョウモン ♂
ツマグロヒョウモン ♀
ツマグロヒョウモン 右:♂・左♀
メスグロヒョウモン ♂