Ikimono
Dayori sono57 |
冬の沖縄本島生きもの観察紀行 Page2 |
何時ものように、車のライトに驚いて大きくジャンプを繰り返し、林道を横切るのは、ハナサキガエル(Rana narina )です。 ヤンバルでは比較的多く観察することができるカエルなのですが、沖縄島北部の固有種です。 土砂降りのため、車から降りて写真撮影をするのが億劫になりますが、体色や斑紋等の個体変異が大きいカエルのため、まめに撮影します。 たくさん観察できる種に限って、あまり撮影していなくて後で後悔することが多いんですよね〜。 |
ハナサキガエル(Rana narina ) |
次に姿を現してくれたのは、オキナワアオガエル(Rhacophorus viridis viridis)です。 オキナワアオガエルは、沖縄島・伊平屋島・久米島に分布しています。また、近縁種のアマミアオガエルが奄美大島・徳之島に、ヤエヤマアオガエルが石垣島・西表島に分布しています。 どの種も特徴的な泡状の卵塊を地上や樹上に産みつけます。 雨が降り続いているため、あちこちで鳴き声が聞こえますし、多くのオキナワアオガエルが林道に姿を現し、生き生きした姿を見せてくれました。 これも、まめに撮影します。 |
オキナワアオガエル(Rhacophorus viridis viridis) |
さてお次は、緑色の地色に金紫色の斑紋がある大型種、日本のカエルの中で最も美しいカエルと言われているイシカワガエル(Rana ishikawae)です。 繁殖期に入っているため、沢からキヨー・キヨー・・・グルルと、知らない人が聞くとカエルとは思えない大きな鳴き声が聞こえます。 冬期のヤンバルに来たなーと思う瞬間です。 この夜は、林道や沢で10匹以上の個体を観察することができて、幸せな夜でした。 |
イシカワガエル(Rana ishikawae ) |
こうなると、とどまることを知りません。 ヤンバルを特徴づけるカエル達が、次々と姿を現してくれます。 |
文と写真:佐久間 聡(さくま さとし) |