Ikimono
Dayori sono55 |
イボイモリ観察紀行 Page9 |
6月3日 最終日です。昨晩は、明け方近くまで観察していたので、9時過ぎに起床。 車の中に散在している夜間観察用具等を片付けて、バックに積み込みます。 今日は、のんびりとヤンバルの森の写真を撮影した後で南部に移動して、南部産のシリケンイモリを観察する予定です。 10時にホテルをチェックアウト。 奥間から農道を通って大国林道に向かいます。 途中の水田にアマサギの群れが採餌していたので、車を停めて写真撮影。 |
アマサギの群れ | |
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名護からは、高速道路を使って一気に南下。最初の目的地は、城址に残る水田です。 いつもの場所に車を停めて、カメラを片手に水田に向かいます。 水田に到着すると、珍しく先客がいました。 親子でメダカを採集しているようです。メダカを採集するのにタモ網を使っているので、水が濁っていて、少しの個体しか見つかりません。 親子の邪魔をしないようにシリケンイモリを観察し、数回シャッターを切って早々に切り上げる事にしました。 |
メダカを採集している親子 |
南部産シリケンイモリ |
さて次に向かったのは、南部で有名な湧水地です。 前回Timさんと訪れた時も、随分シリケンイモリが少なくなった印象を受けたのですが、さらに少なくなっています。 湧水が流れ込む池では確認できませんでしたし、下流に位置するクレソン畑でも数匹しか確認できませんでした。 季節的な要因もあると思いますが、採集圧によって減少していることは明らかです。 |
クレソン畑 |
南部産シリケンイモリ |
個体数が少ないため、写真撮影もあっという間に終了です。 池のほとりで休憩していると、近くの草むらでイワサキクサゼミがジージーと鳴き出しました。 近寄って捜しますがなかなか見つかりません。 やっとの思いで、ススキに止まっているところを見つける事ができました。 イワサキクサゼミは沖縄本島南部に分布する、体長15mm前後の日本最小のセミです。 ススキやサトウキビなどの草本で汁を吸うためクサゼミという和名が付いています。 可愛いのでお土産に持って帰ることにしました。 |
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人差し指に止まるイワサキクサゼミ |
湧水池を後にし、車に戻ります。 途中の畑で、ニホントビナナフシとエダナナフシを見つけて写真撮影。 |
ニホントビナナフシ |
エダナナフシ |
時間はまた早いのですが、今日の観察はこれで終わる事にします。 車の中に散在している調査用具を片付けて、公設市場でお土産を購入し空港に向かいました。 さて、この沖縄観察旅行から既に3ヶ月が過ぎてしまい、再び南西諸島病によるものと思われる禁断症状が表れはじめました。 ムーディー勝山のテレビ出演はめっきり少なくなってしまいましたが、目を閉じると都会の騒音に混じって、南の方角から妖しげな歌が聞こえてきます。 |
もしも〜あなたにも〜お〜 南から 「おいで」 と聞こえた〜ら〜 ♪ この歌を思い出しい〜 南へ向って欲しい〜 ♪ 南へ 南へ行ってきたの歌あ〜 ♪ また南へ行きたいよの歌あ〜 ♪ あ〜あ〜 この東京砂漠〜 ♪ |
文と写真:佐久間 聡(さくま さとし) |