その44 奄美大島・請島生きもの観察紀行−3
Ikimono Dayori sono44

奄美大島・請島生きもの観察紀行−奄美編− Page3

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 三太郎峠から中央林道に至る尾根道は、アマミノクロウサギの観察ポイントです。林道脇に生えているススキを食べに来るらしく、目撃頻度の高い場所です。
ゆっくりと一定速度を保ちながら車を走らせます。
 最初にヘッドライトに照らし出されたのは、アマミヤマシギです。通常はペアでいることが多いのですがこの個体は単独行動のようです。2m位まで近寄っても逃げません。写真撮影を行い車を走らせます。
中央林道夜間調査風景
中央林道夜間調査風景
 ヘッドライトに黒い固まりが浮かびます。アマミノクロウサギの登場です。でも、カメラをセットする前にブッシュに逃げ込んでしまいました。
 Timさんは、クロウサギの大きさに驚いたようです。車から降りて辺りを探しますが見つかるはずがありません。残念ですが先に進みます。
アマミヤマシギ
 
アマミヤマシギ
アマミヤマシギ
 中央林道との合流点で、ここから引っ返すか、悪路の中央林道を走って観察を続けるか迷ったのですが、今夜のような好条件にはなかなか巡り会わないため、中央林道を南下して宇検まで行くことにします。
 大きな水溜まりや岩を除けながら慎重に車を走らせます。
 静寂な森にリュウキュウコノハズクの鳴き声が響きます。精霊の森に分け入った緊張感とそこに身をゆだねることによる開放感が体を包みます。
 ヘッドライトにアマミヤマシギが浮かび上がり、そして消えてゆきます。
 幾度となくアマミトゲネズミやアマミノクロウサギが林道を横切ります。何度か写真撮影を試みますがなかなか上手くいきません。

ハブ 亜成蛇  ヘッドライトにヘビのシルエットが浮かびます。三角形の頭はまさしくハブです。1m程度の個体ですが、頭から首の辺りの斑紋がストライプ状になった綺麗な個体です。
これは写真撮影し、車で轢かないように道路脇に逃がしてやり、先に進みます。
ハブ 亜成蛇


文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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