Ikimono Dayori sono80
2012年梅雨明け直後の沖縄本島両生爬虫類観察紀行−6
17:00 まだ日が暮れていないのですが、「道の駅ゆいゆい国頭」に集合。
3台の車で西銘岳の西側斜面、座津武川に向けて出発です。座津武川源流部の沢に下りる手前に車を停めて、完全に日が暮れてから沢に下り行きます。
最初に出迎えてくれたのはオオハシリグモです。
オオハシリグモは日本最大級のクモで、森林内を流れる渓流周辺に生息し、カエルやカニ、エビなどを餌にしています。
いつもなら気にも留めないクモなのですが、クモ類専門家の新井さんと一緒なので写真を撮影しておくことにしましょう。
オオハシリグモ(Dolomedes orion)
次に姿を現したのは、リュウキュウカジカガエルを捕食中のヒメハブです。
お食事の邪魔になるとは思いますが、写真撮影させてもらいました。
ヒメハブ(Ovophis okinavensis)とヒメハブを撮影する中川君
新井さんのためにササキハシリグモを捜しながら歩いていると、水際でリュウキュウヤマガメを見つけました。
午前中、与那川源流部で見つけたので、今日2個体目です。何回見ても良い亀さんです。
リュウキュウヤマガメ(Geoemyda japonica)
オキナワイシカワガエルの成体は、ターチが見つけてくれました。
イシカワガエルは、奄美大島と沖縄島の北部に生息していることが知られていましたが、研究が進み2011年に奄美大島の個体群がアマミイシカワガエル(Odorrana splendida)に、沖縄島の個体群がオキナワイシカワガエルになりました。
オキナワイシカワガエル(Odorrana ishikawae)
イシカワガエルは、日本で1番綺麗なカエルと言われていましたが、明らかにアマミイシカワガエルの方が綺麗なので、オキナワイシカワガエルは日本で2番目に綺麗なカエルになってしまいました。
中川さんが撮影された色彩変異個体(青色のイシカワガエル)の写真ものせさせていただきました。
その後、ハナサキガエル、ホルストガエル、ナミエガエルなどを観察して座津武川源流部での観察は終了です。
ホルストガエル(Babina holsti)
ナミエガエル(Limnonectes namiyei )成体と幼体
その後、我々は西銘岳東山麓を回ってホテルに帰ることにします。
この場所は、クロイワトカゲモドキが多産する場所で、毎年たくさん観察できるのですが、この日も幼体から成体まで多くのクロイワトカゲモドキを観察することができました。
クロイワトカゲモドキ(Goniurosaurus kuroiwae kuroiwae)幼体
ハナサキガエル(Odorrana narina )