Ikimono Dayori sono64
横沢入 生物季節(両生・爬虫類編)
秋
残暑が続く中、里は収穫祭の季節を迎えます。
秋の横沢入は、早くもススキや稲の穂が黄金色に輝き、畦道にヒガンバナが開花します。
横沢入−春景色 |
相変わらず水際や草むらで、上陸した幼体を目にすることが多い日が続きますが、暑さも峠を越え秋風が吹き始めると、両生類を見かける機会はめっきり少なくなってしまいます。
繁殖でにぎわっていた休耕田や谷戸田は静けさを取り戻します。
水場でカエルを見ることはなくなりますが、時々草むらや雑木林の林床でニホンアカガエルやアズマヒキガエルを見かけます。
どの個体も丸々と肥っていて、冬眠が近いことを知らせてくれます。
ニホンアカガエル(成体) | アズマヒキガエル(成体) |
立冬が近づくと、多くのカエルは土中や倒木の下で冬眠に入ります。
大きな倒木の下で、アズマヒキガエルも冬眠に入ったようです。
冬眠中のアズマヒキガエル |
こうして横沢入に静寂の季節が訪れ、また一つ樹木に年輪が刻まれて行きます。
2009年2月4日 立春 さくちゃんこと佐久間聡
注)
- 今回は紹介できませんでしたが、横沢入には少ないながらカジカガエル(2008年初記録)、ジムグリ、シロマダラ、ニホンマムシが生息しています。
- 観察や調査に出かけるときは、カエルツボカビやラナウイルスの野外拡散防止に努めてください。
- 詳しくは、生きものだより「カエルツボカビ症のその後とラナウイルス」をご覧ください。