その45 石垣島弾丸旅行(コテージぷかぴー訪問・生きものの紹介が少なくてゴメンネ旅行)記−5
Ikimono Dayori sono45

石垣島弾丸旅行記 Page5
−コテージぷかぴー訪問・生きものの紹介が少なくてゴメンネ旅行−

蝶々の採集風景
 さて、ぷかぴーに戻って朝食タイム。
 たけちゃんが自分で採取してきたモズクのみそ汁に一同感動!島ならではのフルーツまでたいらげて、さっそく今日も行動開始。
 まずは家族全員で於茂登岳へ向かい、蝶々の採集です。
 登山口に車を停めようとしたら、道路に落ちたイヌビワの実でヤエヤマイチモンジが沢山吸汁しているではないですか。
蝶々の採集風景

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 ヤエヤマイチモンジは、国内では石垣島と西表島に分布するタテハチョウの仲間で、一度に沢山採集することが難しい種です。
 捕虫網を2つセットし、次々に採集していきます。
 道路で、吸汁している個体を一通り採集した後、捕虫網でイヌビワの木を揺すってみます。すると複数のヤエヤマイチモンジに混ざって、スミナガシらしき蝶々が飛び出しました。これまた珍種の登場です。
 興奮気味に「それ採ってー!!」と声をかけた瞬間、あやちゃんは、はらり!と捕虫網をひるがえし飛翔中の個体を難無くキャッチ。
 さすがー、我が子ながらあやちゃんとたーちの採集センスの良さには驚かされます。
ヤエヤマイチモンジ♂
ヤエヤマイチモンジ吸汁風景
ヤエヤマイチモンジ♂(上)
吸汁風景(下)
 スミナガシは、国内では本州以南に広く分布するタテハチョウの仲間ですが、八重山産は大型で翅の色彩が暗い藍色になる特徴があり別亜種になっています。
 その後も、ヤエヤマイチモンジやスミナガシに加え、カラスアゲハの八重山亜種やナミエシロチョウ、昼蛾のサツマニシキなどを採集しました。

スミナガシ♂

 
 サツマニシキは大変美しい蛾なのですが、触ると頭の付け根の辺りから、黄色の毒々しい泡状の分泌物を出す、変わった蛾でもあります。
 最後に、妻と先を歩いていたあやちゃんがまた「パパーこんなの採ったどー!」と持ってきました。
 捕虫網の中を覗き込むと、そこにいたのはサキシマキノボリトカゲです。あんたは偉い!(涙!?)
 サキシマキノボリトカゲは、奄美諸島や沖縄諸島に分布するオキナワキノボリトカゲの亜種で、オキナワキノボリトカゲより小型で体色が褐色やくすんだオリーブ色のキノボリトカゲです。
サツマニシキ
ヤエヤマカラスアゲハ♂
上:サツマニシキ
下:ヤエヤマカラスアゲハ♂
サキシマキノボリトカゲ
サキシマキノボリトカゲ
 
 一方、すっかり海の魅力にはまったターチはもうそわそわ・・・、一通り網も振ったらもう心は山から海へ飛んでいます。さてさて採集はこれで終わり。


文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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