Ikimono
Dayori sono34 |
東南アジア珍奇植物の旅(西スマトラ編) Page4 |
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朝早く外灯に集まった昆虫を採集した後で、森林局のスタッフ宅を経由してサゴ山に向かいました。途中の市場でミネラルウォーターとバナナを買い込んでいよいよ観察開始です。 山に向かってなだらかな斜面が続き、農家が点在しています。よく見るとアトラスオオカブトムシの♀がとまっています。夜間に民家の灯りに飛んできたのでしょう。周囲はバナナ畑やタバコ畑が点在しています。木陰のない道をひたすら山裾にむかって進みます。森林局のスタッフが、山の斜面を指さして、「あそこは昆虫写真家の今森がアルノルディイを撮影したポイントだ」「あそこは松香が撮影したポイントです」「今森は元気に登ったが、松香はすぐにばててしまった」などと、裏話をして楽しませてくれます。どちらも、日本を代表する昆虫写真家です。今森光彦氏の写真集「世界昆虫記」に載っているアルノルディイの素晴らしい写真が、ここで撮影されたのかと思うと妙に感激してしまいます。 |
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上:サゴ山の遠景 下:バナナ畑 |
上:農作業小屋 下:タバコ畑と背後の原生林 |
アトラスオオカブトの♀ |
やっと原生林が残る山際に辿り着きました。 赤い花を付けたクサギ属の亜高木(Clerodendrom sp)にナガサキアゲハが集まっています。イナズマチョウの仲間も飛び交っています。やはり原生林の林縁部は生物の多様性が高い場所です。 |
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写真:原生林 林縁部 |
ナガサキアゲハ |
ナガサキアゲハ |
イナズマチョウの仲間 |
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上:タマヤスデの仲間 下:丸まった様子 |
巨大サソリの死骸 |
原生林内に入ってすぐにまたラフレシアの複数の蕾を見つけました。でも開花しているものは見付かりません。散々探して、やっとの思いで開花途中の花を見つけました。 まずは、苦労を共にした森林局のスタッフ達と記念撮影です。その後は、花のパーツの写真撮影と観察です。 |
アルノルディイの蕾 |
アルノルディイの蕾 |
記念撮影 |
花の内部 蜜腺の様子 |
花弁の様子 |
アルノルディイの寄主・ ミツバビンボウカズラ属の葉 |
ラフレシアの花弁は、表面が凸凹し、触感はまるで生ゴムの様です。厚さも1.5cm以上あり毒々しいオレンジ色をしています。腐敗臭もかなりのもので、花の周りにハエが飛び交っています。 これ以上探しても開花中のラフレシアは見付かりそうもありません。どろどろになった服を着替え、山の麓で簡単に昼食をとった後で、ハナショクダイオオコンニャクを探しにポイントを移動します。 |
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昼食の風景 |
文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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