その43 晩秋の沖縄本島イボイモリ観察紀行−3
Ikimono Dayori sono43

晩秋の沖縄本島イボイモリ観察紀行 Page3

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 2日目は初日とは別の水系2箇所でイボイモリの観察です。
 7時に朝食を済まして、意気込んで車に乗り込みます、と言いたいところですが、昨日かなりハードに石をひっくり返したので、腰がギシギシと痛みます。
 ヨイショッと車に乗り込んで、最北端に車を走らせ、そこから南下。まずは以前にイボイモリを確認したことのある枝沢に分け入ります。
 石はぐりをはじめて30分、やっと1匹のイボイモリを確認しました。
 尾をS字状にくねらせたお決まりのポーズ(オブジェクトの下のイボイモリはほぼ全てこの体勢で潜んでいる)でじっとしていますが、薄暗い沢で、ストロボなしの撮影は厳しすぎ。手ブレ覚悟で何回かシャッターを切って、石をもとの位置に戻します。
 結局午前中は、いくつかの枝沢をつめて、7匹程度のイボイモリと多数のシリケンイモリ、2匹のクロイワトカゲモドキの幼体を観察しました。
 午後からは、いったん奥間まで南下して昼食後、比地川を遡ってイボイモリとシリケンイモリを観察することにします。
 奥間から農道を走って大国林道へ。
 途中農業施設の水溜まりでシリケンイモリを観察。
 大国林道を右折して比地大橋の袂に車を停め、踏み分け道を使って急な斜面を一気に比地川まで下ります。
比地川から見上げる比地大橋
比地川から見上げる比地大橋
 ここから、上流に向かって観察開始。

シリケンイモリが生息する農業施設 シリケンイモリ
シリケンイモリが生息する農業施設
※拡大写真ありません
シリケンイモリ
 
リュウキュウヤマガメ イシカワガエルの幼体
 
リュウキュウヤマガメ
イシカワガエルの幼体

 まず最初に見付けたのはリュウキュウヤマガメです。早朝に見かけることの多いカメですが、原生林に囲まれた沢では、昼間でも薄暗いため活動しているようです。次に飛び出してきたのは、イシカワガエルの幼体です。これも昼間に見かけることはほとんど無いカエルです。
 ストロボ撮影が出来ないので昼間に出てきてもらえると超ラッキーです。
 原生林に囲まれた渓流をゆっくり詰めていきます。リュウキュウイノシシのフィールドサイン(足跡・糞・ぬた場)がやたらと目立ちます。きっと夜になると沢山のイノシシが泥浴びに訪れているのでしょう。

シリケンイモリやイボイモリの幼生が生息する水溜まり シリケンイモリやイボイモリの幼生が生息する水溜まり
シリケンイモリやイボイモリの幼生が生息する水溜まり
シリケンイモリやイボイモリの幼生が生息する水溜まり 原生林に覆われた渓流
シリケンイモリやイボイモリの幼生が生息する水溜まり
原生林に覆われた渓流

 氾濫源の水溜まりには沢山のシリケンイモリが泳いでいます。原生林に囲まれた自然河川に生息する、格調高いシリケンイモリです。
 雌の周りに集まって、しきりに求愛行動を行っている雄の個体も散見できます。
 生息環境や生態写真を撮りますが、やっぱりストロボがないときついので、早々に撮影は切り上げて、目に焼き付けることにします。

北部産シリケンイモリ幼生 求愛行動中のシリケンイモリ 北部産シリケンイモリ
北部産シリケンイモリ幼生
求愛行動中のシリケンイモリ
北部産シリケンイモリ

 結局2時間近くシリケンイモリを観察して、本命のイボイモリを探します。
 ところが、可能性のありそうなオブジェクトをひっくり返しますが、一向に姿をあらわしません。
 日が傾きはじめて、もうあきらめようとした頃になってやっと1匹見付けることができました。
 写真撮影はできませんでしたが、始めて調査した水系だったので、生息が確認できただけでも満足です。
 痛い腰をかばいながら重い脚を引きずって急な坂を上り車に到着。
 今日の調査はこれで終了。
 ホテルに帰って、夕食をすませ、夜間観察に行くか迷ったのですが、結局ビールをがぶ飲みして沈没。


文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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