Ikimono
Dayori sono43 |
晩秋の沖縄本島イボイモリ観察紀行 Page1 |
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2004年の11月25日から27日までの3日間、晩秋の沖縄に行って来ました。 2004年の沖縄は季節外れの台風がいくつも上陸したため、飛行機の欠航などにより何度も計画変更を余儀なくされ、この時期になってやっと実現にこぎ着けました。 今回の目的は、久しぶりに沖縄本島に生息するイボイモリを集中的に観察することなのですが、ひそかに近年記録がない南部産のイボイモリを見付けて写真撮影することをたくらんでの出発です。 今回の旅は久しぶりの一人旅。エアチケットはマイルを使い、宿は格安ホテルを使うなど、ケチケチ旅行です。 朝一番の羽田発那覇行きに乗るために、5時に起床。YCATまで妻に車で送ってもらい、眠い目を擦りながら直通バスで羽田空港へ。空港で軽く朝食をすませて、機内持ち込みの荷物チェックの厳しさにうんざりしながら、飛行機に乗り込みました。 |
機内では爆睡状態でしたが、ちょうど奄美大島上空で目が覚めました。 |
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上空から見た請島 |
何時もだったら、牧志の公設市場に寄り道して酒のつまみや惣菜を買い込むのですが、今回はパス。高速道路を使って山原(ヤンバル)に急ぎます。 高速道路をおりて、名護を過ぎると海岸線沿いの道となります。道路から見える林は、台風による強風と潮風害の影響で立ち枯れや倒木が目立ちます。 |
途中、以前しろちゃんやもりちゃんと一緒に酔いつぶれたことのある奥間の道の駅で沖縄そばを食べ、バナナと飲み物を買い込んで、車を北に向けて走らせます。 目的地に到着して、時計を見ると11時半。 車から降りて背伸びをし、まずはスパイク付きの長靴に履き替えます。ザックには撮影機材とタモ網、バナナにミネラルウォーター、頭にはタオルを巻いて、手は軍手と手鍬、等々…いつもの出で立ちで、いざ出発。 |
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通い詰めている未舗装の林道 |
イボイモリの生息環境 | イボイモリのかくれが(石・トタン) |
ほぼ1年ぶりのヤンバル。この沢に分け入るのは2・3年ぶりです。 |
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石の下に隠れていたイボイモリ |
こちらも在宅中、しかも同居者はデンジャラスな巨大ヒメハブ。 こんな事があるから、手鍬を使わないと危険なのです。 ヒメハブ君には強制的に外出してもらって、こちらのイボイモリとも再会を祝して写真撮影です。何回かシャッターを切って、顔のアップを撮ろうと望遠マクロを近づけたときです。 何か頭に着いている? よーく観察すると、ヒルのようです。 |
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イボイモリのかくれが(大きなトタン) |
野外でカエルやサンショウウオに吸い付いているヒルは見たことはありますが、イボイモリに吸い付いているヒルを見るのははじめてです。 それにしても、色といい、質感といい、イボイモリの皮膚にそっくりです。 |
イボイモリに吸い付いているような特殊なヒルは、きっと新種なんだろうなー! |
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イボイモリに吸い付いたヒル |
トタンの下に隠れていたイボイモリ |
尾をS字型にくねらせたお決まりのポーズ |
その後も、石などのオブジェクトをひっくり返しながら沢を下り、十数匹のイボイモリを観察しました。 日も傾きかけてきたので、ホテルに向かい、夜間の観察に備えることにします。 |
文と写真:佐久間 聡(さくま さとし) |