その32 冬の奄美大島、生きもの紀行-1
Ikimono Dayori sono32

冬の奄美大島、生きもの紀行 Page1

 12月20日から22日までの3日間、冬の奄美大島に行って来ました。
 今回の目的は、イボイモリの生態写真撮影と採集、ならびにイシカワガエルの生態写真撮影です。
 前回(2001年5月)の奄美大島では、イボイモリを2匹しか採集できず、おまけに夜間調査で撮影したフィルムを落としてしまうなどして、後味の悪い結果に終わったのですが、今回はそのリベンジの旅でもあります。
 同行者は、何時も名アシスタントの妻と新婚ほやほやのもりちゃん夫婦、それと3回連続参加で完全に南西諸島病の重症患者に急成長したしろちゃんの5人です。
2002年最後の南西諸島行き、期待に胸を膨らませて12月20日の朝を迎えました。
 早朝に我が家を出発し、羽田空港で3人と合流後、直行便で奄美大島に向かいました。機内では、前線の影響で視界は開けず、ただ寝るのみだったのですが、11時過ぎには無事奄美空港に到着したのでした。
住用村のマングローブ林 遠景
 ターンテーブルから流れ出る機内預かりの荷物を受け取り、予約していた車をレンタルし、まずは腹ごしらえです。奄美大島といえば鶏飯。しろちゃんが下調べをしていた郷土料理屋へ直行です。そして5人共鶏飯を注文!というか、食事メニューは鶏飯しかない(笑)。
 みんなで、フーフーし、汗をかきながら腹一杯に鶏飯を詰め込んでいよいよ生きもの観察の開始です。
マングローブ林での記念写真
 
シーカヤックを楽しむもりちゃん夫婦
しろちゃん

 今日の昼間の予定は、北部に位置する龍郷町の本茶峠から長雲峠に向かうルートの下見です。小雨が降る中、まずは本茶峠に向かいます。民家を過ぎた当たりから沢を横断するように道が延びています。そのたびに車から降りて沢の状態を確認します。どの沢も比較的良好で夜間観察が楽しみです。
 峠間の林道は尾根道が続き、しかも林道沿いに圃場整備が進められており、あまり良い環境ではありません。アマミマルバネクワガタの採集ポイントとして有名な場所ですが、開発の影響で生息地が消滅することは確実です。

 所々にある溜池や水溜まりの周辺で、イボイモリを捜しますが、見つかるのはアマミシリケンイモリサソリモドキばかりです。
 雨も本降り状態になってきたため、調査は取りやめて名瀬に向かい、食料を買い込んで宿泊地の北部のリゾートホテルに向かいました。
サソリモドキ
サソリモドキ
アマミシリケンイモリ
(奄美のキ印君)
生きものの写真はクリックすると拡大写真が表示されます。


文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
お便りの宛先は、sakuchan@ikimono.net です