さくちゃんの生きもの便り

Ikimono Dayori sono61

真夏の沖縄本島家族旅行 Page3

7月26日

水平線に架かる虹
水平線に架かる虹

台風の影響で、朝から天気が不安定です。

スコールのような雨が降ったかと思ったら、からっと青空が覗きます。

夜間観察からホテルに帰り、眠りに着いたのが3時過ぎだったため、みんな爆睡状態です。

一人静かに部屋を抜け出して、ビーチを散歩してみることにしましょう。

足跡一つない、ビーチを歩きていると、雨上がりの水平線に虹が架かりました。

しばらく佇んで、移り変る景色を眺めカメラのシャッターを切って過ごします。


強い日差しに照らされて、気温が上がってきました。

プールサイドに植栽されているソテツを眺めると、クロマダラソテツシジミが飛び交っています。ソテツの新芽に産卵中の個体を写真撮影し、部屋に帰ることにします。


産卵中のクロマダラソテツシジミ
産卵中のクロマダラソテツシジミ

産卵中のクロマダラソテツシジミ


レストランでビュッフェスタイルの朝食を済まして行動開始です。

天気は相変わらず不安定で、スコールのような雨が降ったと思ったら、からっと青空が覗きます。

午前中の予定は、沖縄北部観光の定番、海洋博公園内にある「美ら海水族館」の見学です。

海洋博公園には、「美ら海水族館」建設前に何度か訪れたことはあるのですが、建設後に訪れたのはあやちゃんだけです。


美ら海水族館のモニュメント
美ら海水族館のモニュメント

公園内は海洋文化館やおきなわ郷土村などからなる歴史・文化エリア、熱帯ドリームセンターや熱帯・亜熱帯都市緑化植物園からなる花・緑のエリア、ウミガメ館やイルカラグーン等からなる海のエリアがあり、どれも充実した施設です。

時間があればゆっくり観光したいのですが、他の施設は家族全員が訪れたことがあるため、今回は水族館施設だけの観光です。

4階から館内に入り、徐々に下りながらさんご礁やそこに生息する熱帯魚の展示、巨大なジンベエザやマンタ等の黒潮に生息する回遊魚の展示、深海に生息する生物の展示へと続きます。



大水槽で泳ぐマンタ ナポレオンフィッシュ
ジンベイザメとマンタ
左:大水槽で泳ぐマンタ 上:ナポレオンフィッシュ 下:ジンベイザメとマンタ

生きたサンゴの展示に感激し、大水槽の迫力に圧倒されながら出口へ向かいました。

確かに、観光施設としては成功しているし、すごい展示施設だなーとは思うのですが、マンタやジンベイザメが使い捨ての悲しい人寄せパンダに見えてしまいました。

集客力を高めることも大切ですが、せっかく自然豊かな海に隣接しているのだから、環境学習に結びつくような自然と一体化した施設や来園者参加型プログラムを充実すると、もっともっとすばらしい施設になるのではと思いながら、公園を後にしました。

午後からは、瀬底島に渡ってシュノーケリングです。

瀬底島は周囲が8kmほどの小さな島で、瀬底大橋で本島とつながっています。

イボイモリの調査で何度も訪れた島なのですが、ここ数年はご無沙汰です。


瀬底島のビーチで遊ぶ家族 瀬底島のビーチで遊ぶ家族
瀬底島のビーチで遊ぶ家族 瀬底島のビーチで遊ぶ家族
瀬底島のビーチで遊ぶ家族
 
 

瀬底ビーチに車を停めてビーチを眺めます。

光の変化と雲の流れで次々と移り変る海の表情。様々なブルーに改めて感激することのできる大変綺麗なビーチです。

子供達は、あっという間に着替えを済まし、海の中に入っていきました。

皆が、シュノーケリングの間、さくちゃんは海岸に自生するソテツでせっせとクロマダラソテツシジミの写真撮影を済まし、イボイモリが多産していた水源林に向かいました。

農道脇に車を停めて辺りを見回すと、どうも様子が変です。祠は以前のままですが、隣接した池やその周辺が整備されています。

この整備により安定した水環境が確保されるため、生物の生息・生育環境の向上につながる可能性も高いのですが、護岸形状が一部分だけでも生物に配慮したスロープになっていればよかったのにと思うさくちゃんなのでした。


水源林の祠と整備された池 水源林の祠と整備された池

水源林の祠と整備された池


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文と写真:佐久間 聡(さくま さとし) お便りの宛先はdelias@ss.iij4u.or.jpです。