その46 ヒダサンショウウオ観察日記−3
Ikimono Dayori sono46
ヒダサンショウウオ観察日記 Page3

 河村さんが見付けたポイントから、さらに20mぐらい沢を登った辺りの大きな石をひっくり返したときです。複数の成体を確認しました。ざっと10匹近くいます。石の裏には7対(14房)の卵嚢が産み付けられています。
 ヒダサンショウウオが、1つの石の裏にこれほど多くの卵嚢を産み付けているのを見るのは初めてです。
 成体の多くは逃げてしまいましたが、関東地方の典型的な斑紋の個体も観察できたのでこれで十分です。※小さい写真はクリックすると大きい写真が表示されます。

1つの石の裏に産付けられた7対の卵嚢 関東の斑紋が少ない個体(八王子産) 関東の標準的な個体(八王子産)
1つの石の裏に産付けられた7対の卵嚢
関東の斑紋が少ない個体(八王子産)
関東の標準的な個体(八王子産)

 各々で卵嚢や成体の写真を撮影し、全ての個体をリリースします。
 ヒダサンショウウオは、同じ産地でも個体変異が大きいし、地域によっても地域変異も大きい興味深い種です。
 地域変異では、西の産地ほど斑紋が多く綺麗な個体が多い傾向があります。参考のために神戸産のヒダサンショウウオの写真を載せておきましょう。
関西の美しい個体(神戸産)
関西の美しい個体(神戸産)

 さて、足下に気を付けながら沢を下り、登山道の近くで昼食。
 女性達からお菓子をわけてもらってお腹もいっぱいです。
 後は来た道を引き返すだけなのですが、帰り道の枝沢で河村さんがほ乳類の糞を発見しました。
 来る時にはなかったし、新鮮な糞なので我々がこの辺りを通った10:30以降に活動したようです。
 糞の太さ、大きさ、先の尖り方などの形から、イタチかテンの可能性がありますが、飛騨さんが糞をツンツンすると植物の種子が多く混ざっているようです。テンの糞に間違いありません。テンの糞は、登山道でも見ることが出来ました。
 登山道を進むと、今度は少し大きめの糞を発見。これも湯気が立ちそうな新鮮な糞です。詳しく観察しなかったのですが、糞の太さ、大きさ、形からタヌキかキツネの可能性があります。この糞も植物が多く混ざり、糞の先が尖っていなかったのでタヌキの様です。
 タヌキはため糞をすることで有名ですが、単独の糞もあります。
 両種とも夜行性のほ乳類ですが、昨夜は雨が沢山降っていたので、夜間は活動しないで、雨があがった朝になってから活動したようです。
 通常は、雨があがった日の夜に活発に活動するのですが、餌の乏しい時期なので夜まで我慢しきれなかったものと思われます。
 この様なことは、奄美大島などで経験したことがあります。
 その日も夜間激しく降っていた雨が明け方に止みました。夜間は1匹のクロウサギも林道で観察できなかったのですが、雨が止んだ午前中に林道に出てきて活発に活動しました。
 話がずれてしまいましたが、木橋の上では、小さな球形の糞も見付けました。これは、あまり自信はないのですが、ムササビの可能性が大です。
 糞の観察を続けている女性達をおいて、河村さんとほ乳類の糞がたくさん見られたねーなどと話しながら車道に戻ると、こんどは大型ほ乳類・ホモサピエンスがおしっこの真っ最中。
 警戒心が薄れた老齢雌個体のようですが、こ・こ・これは、見ないように視線をそらせて・・・・・っと。

 車道で女性達が追いつくのを待って、今日の観察はこれでおしまいです。
 仕事に追われて心身共に疲れていたのですが、生きもの好きな人達と楽しい一時を過ごすことができ、バランスを取り戻すことが出来たように思います。
 誘っていただいた河村さん、田んぼマダム、お蝶婦人、飛騨さん、ありがとうございました。
そうそう、女性3人は、登山者から女子大生に間違えられたようで?
 とても女子大生には見えないのですが・・・・・3人ともステキな女性なのでした(ヨイショット)。
 今後ともよろしく!!

3月3日 さくちゃんこと佐久間聡


文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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