その33 アフリカを枕に(セイシェル・ケニア生きもの紀行)-5
Ikimono Dayori sono33

アフリカを枕に(セイシェル・ケニア生きもの紀行) Page5

 その後は、コーヒープラントに立ち寄ったり、市場に寄り道しながら目的地に進みます。
 市場には、各種の豆類や芋類、ライムやバナナ等の果物が青空の下で売られているのですが、屋根がないためスコールが来ると一斉にシートを被せるため何を売っているのか解らなくなってしまいます。
 
市場の風景 豆売り
豆売り バナナ売り
バナナ売り 果物売り
バナナを食べる妻 バナナを食べる妻 バナナを食べる妻

 昼過ぎに、入り口ゲートを兼ねたレストハウスに到着しました。ここで昼食を済ませ入域の手続きをして国立公園に入っていきます。必要のない荷物もここに全て預けなくてはいけません。
 アバディア国立公園は、面積が767平方キロと比較的狭い国立公園です。サバンナに広がる国立公園と違い、山地林が生い茂る森林地帯に位置する国立公園のため、サファリドライブは禁止されており、ロッジから動物を観察します。
趣のあるレストハウス

 ロッジはTree tops HotelとThe Ark Lodgeが世界的に有名で、もともと研究者用の観察舎だったところを改造してロッジにしたため、各部屋は狭いのですが、とても趣のある施設です。もちろんシャワーだって水洗トイレだってちゃんとしています。
 私達はジ・アークに泊まったのですが、アクセス道から斜面沿いに木デッキが伸び、その名の通りノアの箱舟をイメージさせるロッジには、テラスの先に小さな湖があって、水を飲みに訪れる動物を観察できるようになっていました。自然を痛めずに実に上手く造られています。こぢんまりしたロビーに入るとアフタヌーンティーのサービスです。ここはアフリカ?・・・なんて豊かなリゾートライフでしょう。フロントに事前にリクエストを入れておくと、夜間に水場に動物が訪れると連絡してくれるなど、行き届いたサービスもしてくれます。

レストハウス遠景 放し飼いにされているクジャク ジ・アーク遠景 ジ・アーク
 さて、外にでてゲートを通って進むと、ブッシュ状の森林から伸びる明らかに獣道と思われる赤い道が目に入りました。その先を目で追うといました。アフリカンバッファローです。数頭で泥浴びをしたり、草を食べたりしている個体もいます。 アフリカンバッファロー 赤く伸びる獣道
 

 視界一杯に広がる緑の樹林と真っ青な空を背景に赤く伸びる獣道、悠々と動き回るバッファロー。動物園で見慣れた動物ですが、まるで違った生きもののように見えます。何よりも、毛並みなど美しいことに驚かされます。

中編へ

文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
お便りの宛先は、sakuchan@ikimono.net です