さくちゃんの生きもの便り(その23) 春の奄美大島、生きもの紀行-4
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降り続いていた雨も止み、絶好のコンデションで夜を迎えました。「今夜はスッゴーイ」などと、知らない人が聞いたらとってもHに聞こえるような話しをしながら、車を中央林道に向けて走らせます。今夜は名瀬から金作原を抜けて、途中の渓流を調査しながら住用村に抜ける予定です。市内を抜け山道に入ると、リュウキュウカジカガエルやヒメアマガエルが車に驚いて飛び跳ねます。やっと奄美のステージ、幕が上がり始めました。アマミハナサキガエルも沢山います。そのたびに車から降りてバシバシ、シャッターを切ります。 |
さて、ここから第2ラウンドの開始です。 |
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ハロウェルアマガエル
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続いてはタシロヤモリというヤモリの採集です。街灯のある民家の壁や公衆電話等を覗いていきますがちっとも見付かりません。あきらめかけたころ、ガソリンスタンドと何かの工場の壁で動き回るキ印を発見し、やっとの思いで4匹採集しました。これでHさんへのお土産も完了です。
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さて、時計を見ると4時を指しています。今夜の観察はこれで終了。眠い目を擦り、ボロボロになった体でホテルに向かいました。妻も頑張って起きていてくれたため、居眠り運転をすることもなく明け方近くにホテルに戻ることが出来ました。 |
5月28日 | ||
11時頃にチェックアウトを済ませ、観光がてら南部の湯湾岳を次回のために下見しました。この地域は以前、現皇太子や英国のエジンバラ公が訪れたことがあるらしく、他の林道とは違い、「ここまですることはないでしょ」と言うくらい実に良く道路整備が進んでいました。 |
次に住用村のマングローブ林や大島紬の工場を見学し、物産センターで買い物でも・・・と思い車を停めました。ところが駐車場の生け垣に、綺麗な昼蛾のキオビエダシャクが飛び交っているではないですか。早速、ネットを出して採集です。密かに昼蛾のコレクションをしているため、久々に熱くなっての採集です。妻がイシガケチョウの羽化シーンも見付けてくれました。思いがけない収穫に時間を費やしましたがフライトの時間が近づいてきたので、空港に向けて車を走らせます。急ぎながらも、途中で奄美のおすすめ"鶏飯(けいはん)"という、ぶっかけご飯(実にうまい!!)はしっかり食べて奄美大島を後にしました。 |
キオビエダシャク
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交尾中のキオビエダシャク
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羽化したばかりのイシガケチョウ
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我が家に戻って採集個体とフィルムを整理しました。飼育下繁殖用とお土産用の生きもの達はみんな元気でした。ところが、持っていったはずのフィルムが1本足りません。しかも、27日の夜だけで撮りきった36枚撮りのフィルムが!!・・・あの夜何度胸を躍らせてシャッターを切ったことでしょう。当分立ち直れそうもありません。多分、胸ポケットに入れたままにしていたため、何処かに落としてしまったようです。今回の奄美行きは下見だったのだからと、あきらめるしかありません。 |
6月26日 さくちゃんこと佐久間聡
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文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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