さくちゃんの生きもの便り

Ikimono Dayori sono87

久米島両生爬虫類観察紀行−3

ヘビは、林床がカサカサに乾いているなど、条件が悪くなかなか出て来てくれませんでした。

クメジマハイやハブ(久米島型)などのヘビも撮影したかったのですが、姿を現す気配がまるでありません。

沢歩きをしても姿を現してくれたのは、複数のアカマタ、リュウキュウアオヘビ、ガラスヒバァの3種だけでした。

今までの経験から、クメジマハイは無理としても、久米島はハブが多い島と言う印象があったので、2晩で1匹も観察できなかったのは意外でした。

時計を見ると2時半を回っています。夜の観察はこれで終了です。

 

リュウキュウアオヘビ リュウキュウアオヘビ

リュウキュウアオヘビ(Cyclophiops semicarinatus

アカマタ

アカマタ(Dinodon semicarinatum

ヘリグロヒメトカゲ

ヘリグロヒメトカゲ(Ateuchosaurus pellopleurus


2日目の昼間は、朝からキクザトサワヘビ狙いで、以前確認したことがある沢を調査しました。

林道から沢沿いに下り、十分に時間をおいてから沢に入り、ゆっくりサワヘビを探しながら上流に向けて歩き、特に水がよどんでいるような箇所は慎重に探しますが、最初の沢では見つけることができませんでした。

この沢は、私が見つけた後、友人に紹介し、その友人も写真撮影に成功している為、比較的個体密度が高いと想定できる場所です。以前見つけた時と環境の変化はないため、まだ生息しているものと思われますが、生息密度は低くなっているのかもしれません。

 

午後からは、南部の沢に向かいました。

この沢も以前生息を確認した場所なのですが、環境が大きく変化し、沢へのアクセスも分からなくなっていました。何とか沢歩きを始めたものの、周辺の農地開発が進み、生息の可能性は薄いと思われました。

結局2日目からの昼間の1日半をサワヘビ探しに費やしましたが、見つけることはできませんでした。

以前撮影したフィルムを紛失したため、新たにデジタルで撮影したかったのですが、今回はあきらめることにしましょう。

 

久米島の沢 久米島の沢
久米島の沢 久米島の沢

久米島の沢

 

5月17日午後。全ての調査を終えて、空港へ向かいました。

目的の半分も達成できない旅行でしたが、楽しい時間を過ごすことができました。

ヘビの撮影は次回までお預けです。

 

機上から見る夕日 機上から見る夕日

機上から見る夕日

 

機上から見る夕日が海面を照らし、ニライカナイへの道が見えたように感じました。

 

2015年7月7日 さくちゃんこと佐久間聡