さくちゃんの生きもの便り

Ikimono Dayori sono65

カエル池プロジェクト2009

2009年4月4日、待ちに待った我らがカエル池の観察会の日です。

 

産卵後間もないヤマアカガエルの卵塊
産卵後間もないヤマアカガエルの卵塊

池掘りに参加してくれたにも係わらず、都合により観察会に参加できなかった方も多かったのですが、8名の参加者により観察を行いました。

3月7日に行った事前調査で、多くのヤマアカガエルの卵塊や成体と小数ですがトウキョウサンショウウオの卵嚢を確認していたのですが、同時にアライグマの足跡も確認しました。

アライグマ対策として、急遽葦簀使ったシェルターを追加してカエル池の水面に張ったのですが、その対策効果が有効であったか心配です。

荷物を置いて、谷戸の下流側から調査を始めることにします。

皆で浚渫したカエル池以外は、乾燥化が進んでいるため水溜りは少ないのですが、小数の卵嚢と成体を観察することができました。

でも、アライグマやイノシシの生活痕が残っているのが気になります。

トウキョウサンショウウオの成体や卵嚢が捕食されていなければ良いのですが・・・・

 

アライグマの足跡 イノシシの足跡
アライグマの足跡
イノシシの足跡

 

天気もよく、気温が上がってきました。

成虫越冬したテングチョウが飛び交い、アオダイショウも姿を表しました。

今年始めて見るヘビです。この個体はとてもおとなしく手に取って見ても噛むことがありませんでした。ヘビ好きな農大のY君と写真撮影です。

 

テングチョウ アオダイショウ
テングチョウ
アオダイショウ

 

ヤマアカガエルのオタマジャクシ(幼生)
ヤマアカガエルのオタマジャクシ(幼生)

次はカエル池の調査です。下流側の池から調査を行います。

ヤマアカガエルのオタマジャクシがたくさん泳いでいるが見えます。

カエル池プロジェクトを始める前は、カエルの産卵はほとんどなかったので、数え切れないほどの卵塊とオタマジャクシの量は、カエル池プロジェクトによる効果の現れです。

カエルは、食物連鎖構造における草食昆虫等に次ぐ低次消費者にあたり、ヘビ等の爬虫類や猛禽類やサギ類等の鳥類、タヌキやイタチ等の中型哺乳類の餌になり、これらの中次〜高次消費を支えています。

カエルが増えると言うことは、地域生態系が豊かになっていると言えるのです。

 

目次   1ページ 2ページ 3ページ 次ページ 次ページ

文と写真:佐久間 聡(さくま さとし) お便りの宛先はdelias@ss.iij4u.or.jpです。