その40 東京産サンショウウオ・イモリ観察日記−2
Ikimono Dayori sono40

東京産サンショウウオ・イモリ観察日記 Page2

 沢を一気に最上流までつめて探し始めます。大きな石にバールをねじ込んではぐっていきます。これはと思う一抱え以上ある大きな石をはぐったときです。
 ありました。ヒダサンショウウオの卵嚢です。通常は大きな石の裏側に産み付けていることが多いのですが、この卵嚢は大きな石の下の砂利に産み付けています。
 Tさんを呼んで、またしても撮影会です。水の中に入れると青白く輝いて何とも言えない美しさです。
青白く輝く卵嚢
石の裏に産み付けられたヒダサンショウウオの卵嚢 石の下の砂利に産み付けられた卵嚢
石の裏に産み付けられたヒダサンショウウオの卵嚢
石の下の砂利に産み付けられた卵嚢
青白く輝く卵嚢
       
 先に進んでいたKさんは成体を見つけたようです。とりあえず写真撮影のために採集してもらいます。
 その後いくつか追加し、成体と卵嚢の写真撮影を行いました。
 時計を見ると12時です。沢に入って1時間30分でヒダサンショウウオの卵嚢、越冬幼生、成体を観察してパーフェクト!!

ヒダサンショウウオ 成体
ヒダサンショウウオ 成体
ヒダサンショウウオ 成体 頭部
ヒダサンショウウオ 成体
ヒダサンショウウオ 成体
ヒダサンショウウオ 成体 頭部

 成体はリリースし、卵嚢はTさんが発生の様子を写真撮影したいと言うことなので、持ち帰ってもらうことにしました。
 沢の中で昼食後、慎重に沢を下って、トウキョウサンショウウオを観察するために移動します。
 今回の観察場所は、山際から湧水が流れ込み小さな水場を形成している、典型的なトウキョウサンショウウオの産卵場です。3月上旬にKさんと2人で訪れた時は、からからに干上がっていたのでちょっと心配だったのですが、3月下旬から4月上旬のまとまった降雨で水は溜まっているようです。
トウキョウサンショウウオが産卵に訪れる水場
トウキョウサンショウウオが産卵に訪れる水場


文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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