Ikimono Dayori sono81
ヒダサンショウウオ観察会
2013年1月12日
ヒダサンショウウオ観察会、本番の日です。
天気は晴れ、気温もそれほど低くなく、まずまずの陽気です。
参加者は、西多摩自然フォーラム生物部会のメンバーの川上さん、河村さん、松村さん、坂本さん、小勝さん、遊野君、吉田君、山崎君、杉ちゃんに加え、山本拓夫さん(カエル大好きミュージシャン)、秦好史郎さん(絵本作家)、斎藤祐輔さん(葛西臨海水族館)、大塚君、峰君(農大ヤド研メンバー・OB)、などが加わり15名。
今回もにぎやかな観察会となりました。
武蔵五日市に集合し、5台の車に乗合して登山口まで移動。
そこから、登山道を歩くこと40分。参加メンバーの1/3がバールを持って歩いているのですから、知らない人が見たらビックリして警察に通報されること間違いなしです。
生きものの話をしながら進むため、あっという間に沢に到着しました。
この沢は、ヒダサンショウウオが生息する沢では珍しく緩傾斜なので、女性や初めての参加者も比較的安全に沢歩きができ、ヒダサンショウウオを捜すことができます。
沢に着いてからは、それぞれが石はぐりなどをして、ヒダサンショウウオを捜し、沢をつめていきます。
観察風景
最初のうちは成体が全く現れず嫌な雰囲気が漂いはじめ、プレッシャーだったのですが、昼食までに私が成体3匹、下流に向かった吉田君が成体1匹を見つけることができました。
他のメンバーは、ナガレタゴガエルやヒダサンショウウオの越冬幼生も見つけたようです。
時計を見ると12時を回っています。
昼食を取りながら、写真撮影することにしましょう。
ヒダサンショウウオ(Hynobius kimurae)成体と越冬幼生
成体をプラケースに入れて詳細を観察したり、成体や幼生を沢に放したりして、入れ代わり立ち代わり撮影しています。
捜している時は汗をかくぐらい熱くなるのですが、昼食や撮影していると体が徐々に冷えてきます。
ヒダサンショウウオを撮影するメンバー
そろそろ成体を捜しながら沢を降りることにしましょう。
調査していない支沢を調べながら、登山道近くまで戻ってきましたが成果はありませんでした。
最後の可能性は、登山道と沢を結ぶ支沢だけです。
この支沢では、以前に多くの卵嚢を観察しているので成体が見つかる可能性が高い場所です。
「ここは可能性が高い場所だよ」と教えると、初めてヒダサンショウウオの観察に参加したメンバーがバール片手に「我こそは」と沢に分け入り、あっという間に2個体を見つけました。
結局沢に入って3時間弱の観察でしたが、ヒダサンショウウオ成体6匹と越冬幼生、複数のナガレタゴガエルを観察することができました。
登山口まで戻り、記念写真を行い、無事にヒダサンショウウオ観察会を終了しました。
参加していただいた皆様、ありがとうございました。
記念写真
2013年1月25日 さくちゃんこと佐久間聡