Ikimono Dayori sono79
カエル池プロジェクト2011〜2012
「カエル池プロジェクト」は、両生類の繁殖環境の復元・創出を目的としたプロジェクトです。
2006年の冬期から細々とスタートしたプロジェクトなのですが、新聞に掲載されたり、テレビで紹介されたりしながら6年目を迎えました。
今年度は、東急環境財団からの助成金を受けることができ、水辺環境の再生・創出により生物多様性がどの様に高まっているのかを科学的に検証する機会を得ました。
「カエル池 プロジェクト 2011〜2012」では、2011年12月に土砂が堆積した既設のカエル池の浚渫作業と新たな「カエル池」造りを行い、2012年4月に「カエル池」造りによる、両生類の繁殖環境の復元・創出の効果を検証するためのモニタリング調査として、観察会を行いました。
2011年12月4日
2012年の繁殖期に向けてのカエル池造りの日です。
小春日和に恵まれて、地域住民の方々、西多摩自然フォーラム生物部会のメンバー、東京農業大学のヤド研(野生動物研究会)メンバーに参加していただき、予定通り浚渫作業を行うこととなりました。
青梅駅に集合し、車に分乗し意気揚々と目的地の谷戸に向かいます。
到着後、シャベル片手に全員集合。
趣旨説明を行った後で、自己紹介を行いました。
作業は2つのグループに分かれて既設カエル池の拡張・浚渫と新たなカエル池掘りを行います。
ヤド研のメンバーは、上流部に移動して山際に新たな産卵池を掘ってもらうことにします。
浚渫作業風景
今年もヤド研メンバーは真冬にもかかわらず軽装で、ガンガン池を掘っています。
恐るべきヤングパワー! 泥んこになりながら1時間程度の間に目標の面積を掘り上げてくれました。
その他の参加者は、二手に分かれて既設カエル池の浚渫と拡張を行います。
それぞれのペースで順調に作業が進みます。
重労働で泥んこになってしまうのですが、生きものの話などをしながら楽しく作業が進みます。
時々池の中から越冬中のヤマアカガエルが現れ、皆を楽しませます。
プロジェクトを始める前は、産卵に訪れることの無かったヤマアカガエルですが、今では春先に多くの個体が産卵に訪れるようになっています。
カエル池を浚渫するメンバー
浚渫したカエル池
既設カエル池の浚渫と拡張作業も終わったようです。
最後に、スギやモミの枝を池底に挿し、アライグマによる捕食害を防ぐために水面にあたる位置にシェルターとして葦簀を設置します。
後は、予定通り水が溜まり、春にカエルやトウキョウサンショウウオが産卵に訪れてくれるのを待つだけです。
用具を片付けて遅めの昼食タイム。ノンちゃんお手製の豚汁で心身ともにあったまりました。
全員集合して記念撮影を行ない「カエル池 プロジェクト 2011〜2012」の浚渫作業の全工程は終了です。
記念写真
ヤマアカガエル