Ikimono Dayori sono79
カエル池プロジェクト2011〜2012
2012年4月7日
カエル池の産卵状況調査の日です。
集合場所に集まったメンバーは12名。今回も東京農大のヤド研(野生動物研究会)のメンバーが参加してくれました。
荷物を置いて、谷戸の下流側から調査を始めることにします。
今年は寒い日が続き、雑木林の芽吹きやヤマザクラの開花も遅れていますが、ネコノメソウの花が湿地を埋め尽くし、春の訪れを知らせてくれます。
ウグイスカグラやシロバナエンレイソウもひっそりと開花しています。
ネコノメソウ
シロバナエンレイソウ
冬に整備したカエル池に目をやるとヤマアカガエルの卵や孵化したばかりのオタマジャクシがたくさん泳いでいるが見えます。
カエル池プロジェクトを始める前は、カエルの卵塊はほとんどありませんでした。
それが今では、多くのカエルが産卵に訪れるようになり、数え切れないほどのオタマジャクシが育っています。
カエルは、食物連鎖構造(生態系ピラミッド)において、草食昆虫等に次ぐ低次消費者にあたり、ヘビ等の爬虫類、猛禽類やサギ類等の鳥類、タヌキやイタチ等の中型哺乳類の餌になり、これらの中次〜高次消費を支えています。
カエルが増えると言うことは、地域生態系が豊かになっていると言え、カエル池プロジェクトの成果を象徴しています。
調査風景
トウキョウサンショウウオ卵嚢は、葦簀の下では確認できるものの、それ以外からは少数の卵嚢しか確認できません。
アライグマによる捕食圧はいまだに深刻な状況です。
トウキョウサンショウウオの卵嚢
確認した卵嚢は、池ごとに記録し、アライグマに捕食されないような場所にリリースします。
全てのカエル池を調査した結果、51房の卵嚢を確認しました。
今年の春は、気温が低い日が続き、トウキョウサンショウウオの産卵もダラダラといまだに続いていることを考慮すると、ほぼ平年並みと言えるでしょう。
全ての調査を終えて、遅い昼食タイムです。
差し入れのみたらし団子やノンちゃんお手製の豚汁でお腹いっぱい。
カエル王子お手製のジャムまでお土産にいただきました。
昼食風景
記念写真
全員集合して記念撮影を行ない「カエル池 プロジェクト 2011〜2012」は終了です。
継続は力なり!
「カエル池プロジェクト」は、試行錯誤しながら、継続・発展していきます。
これからも楽しく、心豊かな仲間達や次世代を担う若者達と、共働作業を続けて行きたいと思う、さくちゃんなのでした。
6月3日にカエル池を調査したカエル王子こと河村氏によると、モリアオガエルの卵塊を12卵塊確認したとのこと。
モリアオガエルも着実に増えているようです。
7月7日 さくちゃんこと佐久間聡
ウグイスカグラ