Ikimono Dayori sono71
カエル池プロジェクト2009〜2010(後編)
随分話しがそれてしまいましたが、今年の春は、気温が極端に高い日と低い日が交互に訪れたせいか、トウキョウサンショウウオの産卵もダラダラと続いているようで、産卵直後の卵嚢から、かなり発生の進んだ卵嚢まで確認されます。
産卵直後の卵嚢
発生が進んだ卵嚢
確認した卵嚢は、池ごとに記録し、アライグマに捕食されないような場所にリリースします。
全てのカエル池を調査した結果、62房の卵嚢を確認しました。昨年は58房だったので、平年並みと言えるでしょう。
確認した卵嚢の中には、若い個体が産卵したと思われる小さな卵嚢が複数含まれていました。
このことは、局所集団の生活環が維持されていることを裏付けるものです。
卵嚢以外では、トウキョウサンショウウオやヤマアカガエルの成体に加え、トウキョウサンショウウオでは珍しい越冬幼生も2匹見つけました。
トウキョウサンショウウオ 成体
ヤマアカガエル 成体
トウキョウサンショウウオ 越冬幼生
シロバナエンレイソ
全ての調査を終えて、遅い昼食です。
足元で、ひっそりシロバナエンレイソウが咲いていました。
「カエル池プロジェクト」は、試行錯誤しながら、継続・発展していきます。
これからも楽しく、心豊かな仲間達や次世代を担う若者達と、共働作業を続けて行きたいと思う、さくちゃんなのでした。
4月13日 さくちゃんこと佐久間聡
文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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