さくちゃんの生きもの便り(その21) 冬の沖縄生きもの紀行−5
|
さて、毎年通って見続けていた観察フィールドが、一瞬にしてなくなってしまったので相当に落ち込んでしまっていたのですが、そうも言ってられません。
|
工事の影響がない場所に移したイボイモリ♀
|
イボイモリ三景
|
|
|
写真:ナミエガエル
|
また、林道工事を行っている場所で、リュウキュウヤマガメを見付けました。よく見ると甲羅が上下半分に割れかかっています。恐らく工事車両に踏まれたのでしょう。運良く窪地にいたからペッチャンコにならなかったのだと思います。空しい思いで長年通い詰めていた渓流を後にしました。 |
甲羅にひびが入ったリュウキュウヤマガメ
|
3時を回っていたのでホテルに戻り、夜の調査に備えます。夕食を済ませ6時30分にホテルを出発し、昼間入った渓流に向かいます。渓流に入って最初に見付けたのが背中が茶褐色タイプのニホンカジカガエル、続いて見つけたのがナミエガエルとホルストガエルです。ホルストガエルはナミエガエルと同様に世界中で沖縄にしか生息していない大型のカエルです。 |
背中が茶褐色タイプのニホンカジカガエル
|
ホルストガエル
|
さて極めつけはイシカワガエルの登場です。これで沖縄本島に分布する県の天然記念物3種の揃い踏みです。イシカワガエルは日本で最も美しいといわれるカエルで、世界中で沖縄本島北部と奄美大島にしか分布していません。沖縄本島で最も見付けにくいカエルです。 |
|
イシカワガエル(幼体)
拡大写真ありマス |
さあ、今日の観察はこれで終了です。ライトを消したまま、月明かりの美しさと今日の観察成果に満足しながら、心地よい疲労を携えて渓流を後にしました。 |