さくちゃんの生きもの便り(その20)
パプアニューギニア昆虫採集の旅−5

 30日の午後は政府の昆虫飼育・販売所に出かけて昆虫の買い付けを行いました。もちろん目当ては、日本になかなか入ってこないカザリシロチョウの希少種や雌の標本です。半日がかりで膨大なストックの中から50匹程度をピックアップし購入しました。
写真:政府の昆虫販売所での一時"自慢げに大きなカナブンを指さす漫画家のやくみつる氏(右)とそれをひやかすさくちゃん(左)"

 宿泊地のパインロッジの庭先では、日本からの珍客目当てに、周辺の住民が昆虫や動物、民芸品等を持って現れ、小さな市が立つようになりました。それらを見て回り、購入や交換をするのもロッジでの楽しい一時であり、日課となっていました。
写真:パインロッジでの一時"夕刻、酒を飲みながら採集成果を語り合う虫屋達"(左T君、右さくちゃん)

 そんなある日、住人達が民族衣装に身を固めてシンシン(舞踊)を見せてくれました。頭はゴクラクチョウやヒクイドリの羽根で飾り、首からはタカラガイと野豚の牙で装ったネックレスやクスクスの毛で編んだ袋をかけています。腰にはタパと言う木の皮を鞣した布をふんどしのように付けています。原住民の人達は、自然と共生し、自然の恵みを巧みに利用することで、独自の文化を育んでいるのです。



酒はSPラガービール

シンシンを披露してくれた原住民達(頭はゴクラクチョウやヒクイドリの羽根、首はタカラガイやノブタの牙で飾り、腰や子供の頭は木の皮を鞣した布タパを巻いている)



文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
お便りの宛先は、delias@ss.iij4u.or.jp です。※メールアドレスが変わりました