さくちゃんの生きもの便り(その20)
パプアニューギニア昆虫採集の旅−3
小さい写真は拡大写真があります。

 12月25日〜30日は、ブロロ村やアセキ村の周辺で採集をしました。

 皆さんは、昆虫採集ネットの色というと何色を想像しますか。多くの人は白色と答えるのではないでしょうか。答えはブッブー。実は熱帯地域で蝶類を採集する場合は、赤色のネットが有効なのです。理由はよく解りませんが、多分、熱帯林は以外と花が少ないため、赤い花を好むアゲハチョウの仲間は、赤色のネットを花だと思って近寄って来るのだと思います。



愛用の赤ネットを持つさくちゃん(ワウ村にて)

 話しが少しずれますが、以前「生きもの便り13」で紹介したギフチョウを採集するときは青色のネットが有効です。これもギフチョウの吸蜜植物のスミレやカタクリ等の花の色に近いからなのです。私も熱帯地域で採集する場合には当然のように赤色のネットを、ギフチョウを採集する時には青色のネットを使用しています。
 採集方法の一例としては、樹上高く飛ぶトリバネアゲハやキシタアゲハを見つけると、目立つように赤ネットを掲げておきます。そうすると蝶達は赤ネットをめがけて急降下して、ネットの廻りを興味深げに纏わりついてきます。そこを難なく採集するといった具合です。ネットを肩に担いで歩いていると、知らないうちにオオルリアゲハがネットの廻りを飛び回っていたということも多々ありました。


ブロロ村周辺の集落風景
ヤシ葺きの家屋
ヤシ葺きの家屋
家屋内で休んでいた女性(美形)

 さて、採集の方ですが、集落の周りでは、ハイビスカスやランタナの花に吸蜜に集まるトリバネアゲハやキシタアゲハ等、アゲハチョウの仲間を待ちぶせして採集します。
 トリバネアゲハは、世界で最も大きく美しい蝶の仲間で、ニューギニア島を中心として分布しています。このグループは、基本的に雄はビロード状の黒色を基色とし、金属光沢のある緑や黄色で彩られていて、今流行のゴージャスな蝶々なのですが、雌は黒色と薄茶色の地味な色彩のため、芸能界を賑わす○○姉妹とは大違いです。



ゴライアストリバネアゲハ♂
 
メガネトリバネアゲハ♂
メガネトリバネアゲハ♀
メガネトリバネアゲハ
(左♂・右♀)

 キシタアゲハは、トリバネアゲハに次ぐ人気のある仲間で、東南アジアを中心に分布しています。このグループは一様に雄の前翅がビロード状の黒色、後翅は黒色を基色に金属光沢のある黄色で彩られています。雌はトリバネアゲハと同様に地味です。

パプアキシタアゲハ♂
パプアキシタアゲハ♀(左下)と
求愛行動中の♂(右上)
パプアキシタアゲハ
(左♂・右♀)


文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
お便りの宛先は、delias@ss.iij4u.or.jp です。※メールアドレスが変わりました