さくちゃんの生きもの便り(その18)
  心優しき嫌われ者達(身近に見られる爬虫類)−2

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シマヘビ

 ヘビ類の中で最も普通に見られるヘビといえば、シマヘビだと思います。
 シマヘビは、北海道から九州に分布していて、山地から平地の樹林地や田畑等で多く見かけますが、自然性の高い公園でも見ることができます。
 全長が120cm位になる中型のヘビで、通常の体色は淡褐色の地色に4本の黒褐色の縦条がありますが、黒化型もよく見られ、カラスヘビと呼ばれています。私が小さかった頃は、シマヘビとカラスヘビは別種だと思っていました。
 動きが早く、しかも気が荒いため、捕まえると良く噛まれます。
 カエルやトカゲ等を主に食べています。

シマヘビ(広島産)
シマヘビ黒化型(カラスヘビ)の幼蛇(広島産)

アオダイショウ

 シマヘビ同様によく見られるヘビです。
 アオダイショウは、北海道から九州に分布していて、山地や丘陵地の樹林地から平地の民家まで幅広い環境に棲んでいます。民家の中や庭先にも出没することがあるため、最もなじみのあるヘビかもしれません。
 全長が200cmにもなる、本土で最大級のヘビで、体色は褐色がかったオリーブ色の地色に不明瞭な4本の暗色の縦条があります。
 主に鳥類やネズミ等の小型哺乳類を食べています。住宅事情等の変化により、民家周辺で見かける機会が少なくなったことが残念です。私の実家では数年前までアオダイショウが住み着いていました。おそらく、ネズミを食べていてくれたのでしょう。

アオダイショウ(広島産)
 

ヤマカガシ

 谷戸の水田等で最も一般的に見られるヘビです。
 ヤマカガシは、北海道から九州に分布していて、山地から平地の樹林地に隣接する水辺や水田等でよく見かけます。
 全長が100cm位になる中型のヘビですが、たまに150cm位の大きな個体を見ることがあります。体色は地域変異が大きいのですが、基本的に赤と黒の斑紋が交互に並ぶ美しいヘビです。
 カエルを主に食べており、オタマジャクシや小魚も食べています。
 被害に遭うことは少ないのですが毒蛇なのでむやみに触ったりしない方がいいでしょう。

ヤマカガシ
(東京産)

ヒバカリ

 森林から田畑まで幅広い環境に生息していますが、あまり一般的な種ではありません。横浜の妻の実家の庭で、たまたま幼蛇を見つけたので載せることにしました。
 全長が60cm程度にしかならない小型種で、口角から首にかけてのエリのような模様が特徴的です。性格もおとなしいヘビです。
 しめった環境を好み、カエルやオタマジャクシ、小魚やミミズを食べています。

ヒバカリの幼蛇(横浜産)

 今回の生きもの便りはこれでおしまいです。
 少しでも多くの方が、写真と解説見て、「結構可愛いし、いいとこあるじゃーん」と思ってもらえればと思います。
 次回の生きもの便りは、6月中旬に家族で出掛けた、毎年恒例となりつつある沖縄本島北部旅行で出会った生きものの話しをしたいと思いますが、旅の途中でカメラを壊してしまったため、ろくな写真は載せられないと思います。ハブやトカゲモドキ等が沢山見られたのに残念です。今の内にあやまっちゃう。

6月26日  さくちゃんこと佐久間聡

文と写真:佐久間 聡(さくま さとし)
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